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コーヒーと小説

あの夏の猛暑が嘘だったかのように一気に涼しくなってきましたね。スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋、皆さんはどの秋を満喫しますか? 私は普段から本ばかり読んでる本の虫なのですが秋は特に読む数が増えます。そんな小説好きの私が勝手に選んだ秋の夜長におすすめのちょっとマニアックなミステリー10選をお届けします。

夜の時間を充実させる極上のミステリたち

少しずつ冬の装いが始まりかけているこの頃、日が落ちるのも随分と早くなりました。
似合わない出だしで書き始めていきなりちょっと後悔しているかるびですこんばんは。

そんな読書の秋です。陽が落ちるのが早まり、外で遊ぶ機会も減ったこの時期、極上の推理小説で謎と神秘に酔いしれてみませんか。凄く面白いのになぜか巷ではあまり紹介されないちょっとマニアックなものをあえて紹介してみたいと思います。

かるび
新旧含めて私が大好きな本格推理小説(日本人作家限定)を厳選してご紹介します。

 

  • 特にランキング順に並べているわけではありません。
  • 流れで類似作品やシリーズ物も紹介しておりますがおススメはあくまで見出しがついている作品です。
  • いわゆる「本格」というジャンルに分類される小説に限定して、新旧問わず選んであります。
  • 本格・新本格といった微妙な差異は無視しています。そう言ったマニアな議論はマニアな場でよろしくどうぞ。※ただしアンチミステリは意図的に除外。
  • ここに紹介した以外にも是非お勧めしたいSF、ホラー、脱本格・アンチミステリと呼ばれる分野もありますのでまた別の機会にご紹介したいです。
  • 敢えてマニアックな作品中心に触れています。だって面白いんだもん。

時計館の殺人

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言わずもがな「新本格の旗手」として名高い綾辻行人氏の第3作。多分どんな推理小説系のサイトやブログを開いても、順位はさておき必ずやノミネートされているであろう普及の名作。

最初にこの作品を読んだときは確か15歳の高校生。下宿先の先輩に薦められて読んだ記憶があります。ちなみに初版はだいぶ前です念のため。

その型破りな、それでいてどこか正統派なトリックと、見事な設定やロジックに打ちのめされた作品。何度読んでもその論理的な構成には驚かされます。

特に何と言ってもトリックが秀逸。これはやられた。

綾辻行人先生というと当然ではあるのですがどこでも「十角館の殺人」を紹介してるんですよね。確かに有名なんですけど。
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天邪鬼というわけではなく、私が綾辻先生の館シリーズでトリックや論理、フーダニット+ハウダニットに心底唸らされた作品は間違いなくこの「時計館」です。
勿論十角館も面白いんですけど、私は6割くらい読んだところでトリックとネタが分かってしまいましたのでやはり館シリーズは時計館が最高傑作だと思っています。ただし十角館は絶対に読んでおいた方がいい名作であることは間違いありません。
十角館の殺人はあの有名なアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」のオマージュですが、同作を知らなくても十分楽しめます。が、敢えて「そして誰もいなくなった」を読んでから十角館を読んでみて欲しいと思います。
ちなみに綾辻先生の館シリーズは、時計館以外にもデビュー作となった十角館の殺人から全10部作が構想されていますが、2018年現在では、2015年発表の館シリーズ9作目「奇面館の殺人」までしか出ていません。
最後の館シリーズの発表が心待ちにされるところですが、8作目の「暗黒館の殺人」の完成度が非常に高く、下手すると締めのはずの10作目を食いかねない勢いですwww「暗黒館」を超える作品を書かなければ館シリーズを終えられない(もしくは読者が納得しない)という状況に置かれてしまった(自ら置いた?)綾辻先生にとって、館シリーズを完結させるというのは物凄く高いハードルかも知れません。
ですがきっと、きっといつか10作目の最後にして最高傑作の館シリーズが出ると期待しています。
ところで「暗黒館の殺人」はこの10選にノミネートしてもおかしくない名作ではありますが、それまでの館シリーズを読んでないとオチがイマイチ伝わらない&面白くないという致命的な弱点があるので個人的には人に勧める、という観点からは順位が下がります。偉そうにすみません(;・∀・)
それ以外の館シリーズはどれから読んでも特に問題はありません。ありませんがやっぱり素直に十角館から読んだ方が分かりやすいですね(笑)
ちなみに綾辻先生の作品では「霧越邸殺人事件」も滅茶苦茶面白いのでおススメです。
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他にも色々名作があるのですがカテ違いになってしまうので別の記事にして紹介したいと思いますよ。
本格度:★★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★★★
シリーズ読みたくなる度:★★★★★
お薦め度:S

占星術殺人事件

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これを読まずして推理小説好きを語るな!
と本気で声を大にして言いたい島田荘司「大」先生のデビュー作にして伝説的名作です。
ではなぜ1に持ってこなかったのか。
のっけからこんなテンションで書いたら引かれると思ったからですww
もうこの作品に関してはこれだけで一万字書けるんじゃないかと思うほど大好きで、語りつくせない魅力にあふれた私の人生のバイブル(大袈裟)です。
この小説に出てくる御手洗潔という名探偵は真似したくても出来ないホンモノの「天才」というやつですし、その思考回路は突き抜けすぎて変人ですので決して参考にはなりません。
そしてその御手洗潔の超絶天才ぶりが震えるほど楽しい作品でもあります。震えるぞハート!(作品違い)
これほど嫌味なく「ああ、御手洗潔こそは天才であるべき人間だ」と納得させられるのはひとえに島田先生の力によるものでしょう。
天才とは御手洗潔のためにある言葉であり、御手洗潔といえば天才なのです。
どうやら既にかるびがおかしくなってきたようなので粛々と話を進めましょう。
実はこの作品
メイントリックを丸パクリされるという大損害
にあっています。
パクったのは何あろう、なんとあの有名な人気漫画、「金田一少年の事件簿」。
作者はさとうふみやという女性作家ですが、原作は天樹征丸という名前のマガジン編集者です。この天樹征丸、実はかなりいろいろなペンネームを持って活動しています。気になる人は天樹征丸で調べてみるといいでしょう……( ̄ー ̄)ニヤリ
まあそうなると正直さとうふみや先生がパクったというよりは天樹征丸がパクったという方が正しいと思いますね。
「占星術殺人事件」はやはり小説というメディアである以上、万人の目に触れやすいものではありません。
その点多くの読者が読みやすい「漫画」の方がはるかに知れ渡りやすいもの。金田一少年の事件簿のあるエピソード(かなり初期の話です)で占星術殺人事件のトリックがほぼそのまま使われてしまい、一時期は「占星術殺人事件」の方が「金田一少年の事件簿」をパクったのではなどと揶揄されたほど。
しかし発表年代をみればおのずと明らかなように、「占星術~」の方が金田一少年の事件簿の外筒エピソードよりも10年以上も前に発表されています。
当時は主に読者の間で色々言われていましたが、当の島田先生は全く意に介せず大御所たる堂々のふるまい。さすがです。
現在ではこちらのコメントを読む限り一応の解決は見ている模様。

以前「週刊文春」[いつ?]に『金田一少年の事件簿』で『占星術殺人事件』のトリックが流用されたことについての本人の見解を掲載した(この文章は『21世紀本格宣言』に後に掲載)。それによると、「読者が色々と言っているのは耳に入っているが、自分としては今のところ行動を起こすつもりはない。ただし、『占星術―』に関しては、類例のないトリックであると自負しており、トリックの価値を護るために映像化などの二次使用はこれまでお断りしてきた。ゆえにトリックを流用するテレビ企画があるなら絶対にやめて欲しい」とコメント。以降、『金田一少年の事件簿』の該当話は、原作漫画の文庫本や公式ガイドブックにはトリック流用の旨が明記され、テレビドラマ版に関しては収録したビデオよりその後欠番になった。ちなみに金田一少年の事件簿に対しては後に他のエピソードで自作のトリックの流用を許可している。

脱線しすぎました。
とりあえずそんな曰くのある作品であるため、もしかしたら金田一少年の事件簿を読んだ後だとすぐにトリックが分かってしまうかもしれません。
しかしそれを超える面白さがあります。
断言します。
絶対に面白いから読め!
そして私と馬車馬の鼻先にぶら下げたニンジンの話をしようじゃないか!
……ただし冒頭の「梅沢平吉の手記」部分が滅茶苦茶読みづらい(わざとそうなっている)からここで心が折れる人続出……(;´・ω・)
本格度:★★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★★
騙され度:★★★★
御手洗カッコイイ度:★★★★★
お薦め度:SS

番外編として異邦の騎士

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同じく島田荘司先生による御手洗潔シリーズもの。こちらは御手洗潔の若かりし頃の話なのですがこれがまた……。
泣ける(ノД`)・゜・。
推理小説でこれほど号泣した作品はちょっと思い当たりません……。
ああもう思い出しても泣けてきた。
この作品は新書版、文庫版、愛蔵版と3作品持っています……。馬鹿じゃないのか私。

とはいっても別にコレクターだとか変態マニアというわけではなく、普通に開いて読んでるのでどれもこれも痛んで黄ばんでますけど……(笑)

ただこの作品はミステリとしてはちょっとクエスチョンな部分が多く、細かく見てしまうとご都合主義的な部分が気になります。あくまで御手洗潔シリーズの補完的作品ですので、御手洗潔シリーズにはまった人や、好きな人はどうぞ、と言ったところでしょうか。

御手洗潔シリーズが気に入ったら是非続編の暗闇坂の人食いの木もどうぞ。

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血食~系図屋奔走セリ~

かなりマニアックな作品です。もう内容だけでなく独特の文体もさることながらその著者の博識ぶり。

題材がなんとノルマントン号事件というところもかなりマニアック。この作品の発表って1999年ですからね……。舞台が昭和三年とは言え現代じゃノルマントン号事件とか知ってる人なんて殆どおらんでしょう。
詳細は例によってウイキペディア様でどうぞ。

ノルマントン号事件

小説自体は割とスタンダード。文体が多少特殊ではありますが非常に読みやすく、私は好きです。

そして何より作中のキャラ立ちがすごい!
シルクハットにステッキという英国人かぶれのいで立ちで系図屋などといううさん臭さ極まりない職業を「紋章学」とのたまう探偵役の忌部言人(いんべことんど)とワトソン役の物集高音(もずめたかね)の掛け合いがまた見事。

これを読んで自分の家の家紋のルーツが滅茶苦茶気になったのは言うまでもない……。
※ちなみに由緒正しいとかそんなこともなく出自も曖昧でした\(^o^)/

家紋とか系図をどうミステリにつなげるのかと半ば怪しみながら読みましたけど、いらぬお世話でした……。

ところでこの本、新書版にして450ページあります。

Amazonリンクじゃ分からないので写真をお見せしますけどコレですよ……。
新書版にしては中々厚い。
レンガ本で有名なあの京極夏彦先生のデビュー作、姑獲鳥の夏と同じくらいの厚さ(笑)
ちなみに。中身は段組みですヾ(*´∀`*)ノ

普段小説を読まれない方、文庫本がメインの方は面食らうかもしれませんが中身は保証しますので是非w

ちなみに文庫はないです。

 

続編、シリーズ化を期待したのにこれ一作しかなくて悲しい……。スピンオフ作品のような形で大東京三十五区シリーズのような短編集も出ていますがそれだけです。
覆面作家のようですが相当な実力があるのに正当な評価を受けてないように感じます……。

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本格度:★★★
トリック:★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★
マニアック度:★★★★★
お薦め度:A

人狼城の恐怖

言わずもがなですが見ての通り

長い。

 

知る人ぞ知る世界最長推理小説(4部作4000p超!)です。

4部作あるので当然といえば当然ですが。ギネスブックにも載っているらしい➡人狼城の恐怖-wikipedia

 

二階堂黎人氏の「二階堂蘭子シリーズ」の一作です。この作者の作品はすべておどろおどろしい雰囲気。タイトルからして推して知るべき。江戸川乱歩の明智小五郎(怪人二十面相シリーズ)やジョン・ディクスン・カーの雰囲気が好きな人はハマるかもしれません。

ですが実は私は正直に言ってこの「二階堂蘭子」という探偵が好きではありません。

というのもセリフ回しがやたらと冗長、もったいぶった言い回し、博識ぶりを鼻にかける態度が鼻持ちならない……とシリーズを読めば読むほどイライラしてしまってこの作品の後に発表された「双面獣事件」

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を最後にかのシリーズは読んでおりません……。申し訳ない。ワトソン役の二階堂黎人(作者名がそのまま作中人物名)のおバカっぷりと蘭子崇拝っぷりにもシリーズが進むごとに辟易します……。

 

ですがそんなアンチ二階堂蘭子の私でもこの小説は一読を薦めます。

長い小説ですが、それだけの価値はあります。おどろおどろしい雰囲気の中、カタルシスに酔いたい人は是非。

特に1部と2部の出来が良すぎて探偵編や解決編が冗長に感じてしまうほど。何故か蘭子が出てきた途端に何故か現実にアニメキャラが舞い込んできたような落ち着かないフワフワした気分になる……。

 

本格度:★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★★★
読むの疲れる度:★★★★★
お薦め度:A-

 

双頭の悪魔

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有栖川有栖氏の「学生アリスシリーズ」第三作。

有栖川有栖氏の作品はどれもこれも本格推理小説として非常におススメできる作品ばかりですが、私はこの作品が一番好きです。ただしこの続編にあたる「女王国の城」

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こちらの方が読みやすさとしては上なので、「双頭の悪魔」は本格推理小説好きな人にこそ薦めたい作品。

未読の人や有栖川有栖氏を知らない人はとりあえず「学生アリスシリーズ」を「月光ゲーム」、「孤島パズル」から順に読んだ方が楽しめます。

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トリック当てとか犯人当てとかに躍起になってしまうとちょっと粗探しみたいになってしまうので、まずはまっさらな気持ちで読んでそのトリックに純粋に感心してほしいと思いますが、この作品はなんと3度も「読者への挑戦」が挿し込まれています。

あなたにはこの謎が解けるか?

 

ちなみに鋭い人なら犯人は当て推量というか消去法で分からなくもないと思いますがトリックはどうかな……?(ΦωΦ)フフフ…

本格度:★★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★★
シリーズ知らないと微妙度:★★★★
お薦め度:S

星降り山荘の殺人

全ての先入観を捨てて読んでください。

 

この作品に対して多くを語ることはしません。

割と有名なようで知る人ぞ知るちょっとマイナー?な作品。推理小説好きじゃないとあまり知らないんじゃないでしょうか。勿体ない。
○○トリックとはかくあるべきか。敢えて伏字にしたのはこれが何トリックか書いただけでも面白さが失われてしまうと感じたからです。

この作品とアガサクリスティの「アクロイド殺し」を何の情報もなく読める人は幸せです。
エンターテイメント好きとしてはとてもうらやましいですね。

まあ、この作品も敢えて言うなら粗が多く、言ってしまえばトリックや動機など諸々ツッコミどころがないわけではありませんが、それでも面白いです。

 

もう一度書きます。

いいですか?

 

全ての先入観を捨てて読んでください。

 

 

 

 

それでもきっと、あなたは騙される。

 

本格度:★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★★★
お薦め度:S-

魍魎の匣

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血食の項でもすこし名前が出ましたが、京極夏彦氏の「百鬼夜行シリーズ」第2作。ガチオススメの圧倒的内容と論理的な構成、

漫画にもなってますし映画化もされました。

 

ですがやはりこの作品の魅力は小説を読まないと分からないと思います。

出来ればデビュー作の姑獲鳥の夏から読んでほしい。

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講談社
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いきなり魍魎の匣からでも楽しめますが時系列もちゃんと並んでいるので順番に読んだ方がより一層楽しめます。

映画の出来は姑獲鳥の夏同様ちょっと残念でしたが小説の面白さはここ数年の本格小説の中でも抜きんでています。妖怪好きなら読んでおいて損はない名作。

まさか推理と犯罪と妖怪(憑き物)をこんな風に融合させるとは、あまりの斬新さに素直に驚愕できます。

正直言ってこれを「本格」と言っていいのかどうかは意見が分かれるかもしれませんが少なくとも「新本格」であるとは言えると思う。何しろトリック自体は不思議なものでもなんでもありませんからね。可能かどうかは別として。

 

しかしこのシリーズ、自称「神」の榎木津礼次郎が最高に面白い。

作品は違いますが彼のこの名セリフの数々……。

「馬鹿者。この僕に平伏さぬ者がどこの世界にいると云うのだ。この世に行きとし生ける凡百者どもは悉くこの僕に帰依するのがこの世界の決まりだ! 僕は誰にも頭を下げないが僕に頭を下げぬ奴は誰もいない!」

百鬼徒然袋ー雨ー

「それに苦労したのはその男の人も同じでしょう。寧ろ苦しんでいたのはその人の方で、あなたは単に面倒臭くって厭だっただけだ。第一苦労苦労と云うが、結果の出ない苦労はただの無駄です。努力が必ずしも報われることはないし、報われぬ努力は賛辞に値しない!それは無能と同義なのです。無駄で無能です!」
榎木津はひと際大声で続けた。
「努力せずとも成績が良ければ称えられ、努力しても至らなければ称えられることはない、それが世間の道理です。努力だけでも賞賛されると云うのなら日本は五輪で必ず金賞牌を獲っている筈だ!」

絡新婦の理

もはや見事と言う他ないですね。

そんな榎木津礼次郎を知ったうえで、「魍魎の匣」のどこかに出てくる彼のこのセリフ。

 

「これ、僕の。」 

 

これには心を奪われる人が続出したとかしないとか。

 

 

ところでこの京極夏彦氏の作品、その分厚さから巷では「レンガ本」とか「サイコロ本」などと揶揄されていますが、むべなるかな文庫にして800p超もの作品を次々出してりゃそりゃ仕方ないとしか言えませんな(笑)

 

本格度:★★★★
トリック:★★★★
面白さ:★★★★★
騙され度:★★★
レンガ本度:★★★★★
お薦め度:S

慟哭

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貫井徳郎氏のデビュー作。

星降り山荘~に続いて何も先入観を持たずに読んでほしい名作。これほどの作品を何の予備知識もなしに読める人が本当にうらやましいと思わせてくれます。

ただし結末は少々後味が悪い……。

この作品のみならず貫井徳郎氏の作品には後味があまりよくないものが多い気がします。それでもエンターテインメント小説として非常に楽しめるのですが、スッキリしないのが玉に瑕かと。

特にドラマかもされたこの作品。

面白かったことはものっすごく面白かったのですが……モヤモヤします……(´・ω・`)

 

一応この慟哭という作品は、そのトリックというか仕掛けというか構成自体を楽しむ作品だと思って読むといいかと思います。

ラストの数行できっと

 

 

「やられた!」

 

 

と思うことでしょう。

 

本格度:★★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★★★
後味悪い度:★★★★★
お薦め度:A+

 

殺戮に至る病

 

非常にメジャーな上にここで紹介するまでもない名作。

これを本格ミステリと言っていいものかどうかはちょっと考えますが、ラストがアレですからね。個人的には本格でいいと思ってます。

あちらこちらで紹介されているように

 

内容にこれでもかとエログロ描写が続くので、耐性の無い人は要注意

 

かと。ホラーが好きな人ならきっと大丈夫……?

うーん、難しいところです。

 

敢えて言うとこの作品はミステリ入門で読んではいけない作品ですね。

色々と心を病みそうな気がします。

 

ただしトリックや設定には本当に秀逸で、ネタバレさえされてなければ事前知識のない人は

 

絶対に騙される

 

と思います。

以上を承知のうえで敢えて読んでみたい人にはお勧めできる名作。

 

ちなみに作者の我孫子武丸氏、知っている人は知っていますがあのSFCの名作サウンドノベルゲーム「かまいたちの夜」のシナリオ担当者です。

あのゲームも本当に面白かったですねえ……。

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スパイク・チュンソフト
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と思ったら最近なんか更なるリメイク版が出てるようですね……。

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5pb.
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本格度:★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★
騙され度:★★★★★
エログロ度:★★★★★
お薦め度:S

堕天使拷問刑

残念ながら絶版本です。理由はどうも著者の別作品のパクリ疑惑にあるらしい……。残念過ぎる。ちなみにこの小説がパクリ疑惑の対象というわけではないみたいです。

しかしもしどこかでこの作品を見かけたら、是非読んでみてほしい名作中の名作。今後これを超える作品に出会えることはあるのだろうか……。

Amazonの値段を見ても分かると思うけど高すぎる上に厚過ぎるので流石に購入は躊躇すると思います。ですが、マニアならそれだけ出す価値はあるのでこの値段なんでしょうね。

私は初版で買ったので普通に持ってるんですけど売れば数万になるという……まてまてそれはイカン。まあもう10年も前の本で大分黄ばんで痛んでるし……。

 

戯言は置いといて、この本、色々詰め込まれ過ぎて一読じゃ内容を理解しきれないと思われます。
本格+ホラー×学園ジュブナイルとごちゃまぜになっていてこう書くと何が何だか分からない破天荒な作品という印象しか持たれないのですが、もうとにかく

 

全てが凄い

 

としか言いようのない作品。

私がここであれこれ言うより読んだ方が早い。

 

この飛鳥部勝則氏の作品は殆どが絶版になってしまっているため手に入りにくいのですが、そのせいで稀覯(きこう)本扱いされていてどれもこれも本にしては異様な高値がついています。

文庫化されているものはまだ手に入りやすいのですが……。

 

……ミステリマニアとしては堕天使拷問刑しか持ってなくて惜しいことしたなあと非常に後悔しています……。

 

ああ、普通に考えたらとてもじゃないけど数万も出して買ってられないと思うので、読むだけなら図書館で借りることをお薦めします。意外と置いてあるようです。

こちらで検索できますのでどうぞ。

日本最大の図書館検索 カーリル

 

「良い場所に出るまで歩くんだよ。悪い場所で止まってはいけない。幸せ者というのは幸せになるまで生きた人のことをいう」

堕天使拷問刑 264pより

 

 

本格度:★★★★
トリック:★★★★★
面白さ:★★★★★
騙され度:★★★★★
設定とラストにやられた度:★★★★★
お薦め度:SS

 

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あとがき

いかがでしたでしょうか。

 

メジャーな作品からマニアックなものまでなるべく厳選してみましたが、書いてるうちからあれもこれも紹介してしまいたくなってもうあれです。

 

 

 

滅茶苦茶疲れました……。

 

 

 

紹介したくても正直内容を忘れている作品も多くて書いては消し書いては消し……やはりこっちを勧めよう、いやこれは本格じゃないから駄目だ、あ、これも面白いぞ、うーん、でもやっぱりこのジャンルだとなあ……。

そんなこんなを繰り返しながら書いていたら1万字を超え、作品数として20点オーバー……しかも紹介や感想が冗長になりすぎてとても厳選してない……。

仕方なく削りながらなるべくコンパクトに収まるように調整しました……。

が、蓋を開けてみればこの時点でも9000文字超えてます(;´・ω・)

 

こうした書評&おススメ紹介記事というものを始めて書いてみた結果気づいたことは

 

 

私この手の記事書くの向いてませんwwww

 

 

という切ない事実。

レビューも紹介も下手くそすぎて果たして作品の魅力を伝えられたのかどうか……。

 

ただここに紹介した作品は紛れもなくおススメな名作小説ですので、是非是非手に取ってお読みいただき、楽しんでもらえたら幸いです。

 

 

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