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障害者枠雇用という制度があります。

障害者の自立支援が目的であるという触れ込みではありますが、企業側としてはどのような仕事をさせるつもりで採用しているのでしょうか。

職業適性は「障害」ではなく「人」を観なくてはならないと思う

これは基本だと思うのですが、残念ながら私自身は会社勤めのサラリーマンを経験したことがありません。

なので一般的な企業というものがどんな仕事内容なのかあまりよく知りません。

当たり前ですがどの会社であっても扱っている内容が違うのであれば業務内容も異なります。

ただ、おおむね一般的なイメージでサラリーマンと言われれば、机に向かって何らかの書類を作成したり企画を練ったり営業に回ったりという姿が浮かびます。

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さて、人にはいろいろな職業適性とか向き不向きがありますが、就職したばかりでは自分がどの分野に向いているかなんてなかなかわかるものではありませんよね。

もちろん何かやりたいことがあって、その興味を生かせる職業についているのであれば別ですし、やりがいを感じているのならば何も言うことはないですが。

ところが大半の人は「会社」に就職するのであって、そこでどんな仕事を任されるかは「配属先」によって大きく変わっていくだろうと思われます。

ただでさえ色々な人間関係の軋轢だったり業務適性がどうこう言われる時代に、それを何も分からないまま会社の勝手な判断で配属された部署如何で、その就職先での将来が半ば決定するこの理不尽にどうやって立ち向かっていくのか⁉

そしてただでさえコミュ障が大半を占める聴覚障害者は生き残れるのか?

……と、労働者目線で考えると甚だ勝手な理屈ではありますが、会社だって個人個人に合わせた配属先なんてまだ分からないのも実情。

だからもっと自由に部署移動とか適正判断とか小まめにやってくれてもいいんじゃないかと思うんですけどね……。

昨今の過労死事件や仕事先で鬱になってしまって自殺なんて悲しいニュースを見るたびに、もう少し労働環境について何とかならないものかと思ってしまいます……。

もしかしたら配属先を変えるだけで解決できたかもしれないのです。

もしかしたら上司が変わるだけで解決できたかもしれないのです。

もしかしたら少し休暇をもらえるだけで解決できたかもしれないのです。

いっそ辞めてしまえればどんなに楽かと思いますが、生活だったり金銭だったりと色々なしがらみがありますので、そう簡単に辞める訳にもいかないですよね……。

上役ばっかり稼いで、末端は使い捨てのようにあれこれやらせたりする会社は、平社員のこういうところにもう少し配慮してくれてもいいと思うのですが。

そうでないと、もうほんとに会社ってクソでしかないですよね。

あ、すみません、さちおさんのブログタイトルをちょっとパクりました……。

www.sachio929.net

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労働環境や配属先について考える

私の例で考えてみます。

私の場合は臨床工学技士という医療専門職の国家資格を取得し、某総合病院に臨床工学技士として入職しましたので、当然臨床工学技士の仕事をさせられるわけです。

この臨床工学技士という職業はちょっと一般的にはあまり知名度が高くない仕事なのですが、ありていに言えば病院内の特殊な機器を操作したり管理したりする仕事です。

ちょっと小難しく言うと「生命維持管理装置の操作及び保守点検」となります。

具体的には

  1. 人工透析および血液浄化業務
  2. 人工心肺
  3. 人工呼吸器
  4. ペースメーカー
  5. その他機器の点検・管理

となっていますが、最近ではさらに業務内容が拡大しており、

  1. 心臓カテーテル業務における機器操作補助
  2. 内視鏡機器の操作補助および保守点検
  3. 手術室における機器操作補助および点検
  4. 手術室のロボット手術機の操作補助及び保守点検

など、本当に「医療機器」に関わることはなんでも任される傾向にあります。

実は私の場合、就職時には障害者手帳をもっていなかったために通常枠で就職し、その後手帳を取得してから人事課によって障害者枠での採用に変更されました。

そのため当初はこれらの業務に大体携わっていました。

とりあえず患者と密にかかわるのは透析くらいで、その他の業務は医師や看護師とのやり取りがメインになります。

で、聴覚障害者にとってやり取りが辛いのは、私の場合で言うと確実に……

医師とのやり取り

ですね。

患者さんとのやり取りの方が厳しいのではないかと思われるかも知れませんが、実はそうでもないのです。

というのも、透析に来る患者さんは身体障害1級です。

障害の辛さを身をもって知っているため、私のような聴覚障害者に対してもとても好意的です。

私に何か言いたいことがあっても私が聴きとれてなければ、他のスタッフに伝えて、私が分かるようにしてくれたり、声を大きくしてくれたりします。

勿論中には暴言を吐く患者もいますが……。

幸いなことに、患者に嫌われたからと言って例えば人工透析業務が出来なくなるということは

100%ありません。

私のようなコメディカルスタッフはあくまで診療補助がメインであるため、患者に嫌われたならその患者の透析準備や穿刺などをなるべくやらないようにすればいいだけです。

メンタルが弱いスタッフはすぐに心折れますけどね……。

ここで心が折れるスタッフだと、正直病院勤務自体が難しいと思わざるを得ないので、どうしても医療職を続けたいのであれば、看護師であれば患者とのコミュニケーションが極力ないようなところ(あるのか?)に転職するしかなくなってしまいます。

私のような医療技術職であれば患者のいない機器管理をメインに行うとかですね。

ところがドクターの場合……。

私の現在の配属先が手術室ですので、手術の現場を引き合いに出しますが。

勿論個人個人の性格によってだいぶ違いますが、手術に入ると性格が豹変する医師がいます(-_-;)

普段は温厚で腰が低いのに、手術となるともう手が付けられないほどピリピリしだす人がいます。

全員ではないですよ。一部ですよ。ほんとに一部。でかすぎる一部。

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出典 health.goo.ne.jp
 

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出典 health.goo.ne.jp

この漫画くらいならまだかわいい方です。

ちなみにこの岡先生という人が誰なのかは全然知りません(笑)

まあ命を預かっているわけですから集中して気が高ぶる気持ちも分からなくはないのですが、それでもちょっと……という医師がいるのです。

というのも、手術でちょっと反応が遅れると

「〇ね!」

「てめえがミスると患者が〇ぬんだよ!」

「幼稚園からやり直してこい!」

などなど暴言の嵐。ドクハラもいいとこ。

使ってる機器がちょっと変な動作をすると(8~9割がた操作ミス)

「なんでちゃんと動かねえんだよ!」

「ちゃんと設定しとけよクソが!」

「おい!業者呼んで責任取らせろ!」

いや、あの、使い方間違ってますよ……。

これらの暴言は私のような技術スタッフではなく大抵看護師に向けられます……。

看護師という仕事はただでさえ大変なのに、こんな罵声を浴びせられたらまだまだ社会人になりたてでメンタルの弱い新人看護師なんか一撃で心が折れます。

多くの外科医は冷静に、落ち着いて手術しているにもかかわらず、一部の偉そうな医者がこういう暴言を吐くことで、それに耐えられない看護師やコメディカルスタッフが次々と異動を申し出たり退職をしていきます。

結果、手術部は慢性的な人手不足、新人が育たない、ベテランばっかりで結局その人が辞めるとどうしようもなくなるという悪循環に陥ることが多い。

これは私の勤務先だけの話ではありません。

全国の病院でこういった状況が多々報告されているのです。

ましてやドクターはその部署において絶大な権力を持っていることが多く、患者に嫌われても担当業務が出来なくなることはありませんが、医師に嫌われるとその業務に従事することが難しくなることがあります。

そして私は、一部の仕事で聞こえないことを原因に追い出されました。

好意的に考えてみれば、私のように障害があるとどうしても困難な業務を外されることでトラブルの種は確実に減るわけですから双方にとってはwin-winだと言えます。

メンタル的にはちょっとアレですけど。

ただ、医者によっては多少聞こえないくらいどうだっていいと仰ってくれる方も多数いらっしゃるので、やはり担当医の性格次第かもしれませんが。

私のようなハンデを持っている人間が、こうしたトラブルを経験しながらもなんとか今でも仕事を続けていられるのは、同僚のスタッフがサポートしてくれたり仕事の割り振りを変えてくれたりしているからです。

それに甘え続けるのも何なので、私は私なりに他の人が苦手な業務を率先して引き受けるようにしています。

また、私の勤務先では、看護師の場合しっかり状況を確認して必要に応じて随時配属先変更希望をかなえてくれたりしています。

聴覚障害者雇用において向いている配属先について考える

大分前置きというか例示が長くなってしまいました。

本題はこちらの聴覚障害者の配属先問題です。

病院人事の都合は昨今の売り手市場の影響か、かなり労働者にとって優位な面があります。

前述の異動願いも条件が許せば比較的速やかに対応してくれることが多く、ドクハラもパワハラもかなり問題になりやすい傾向があるので申請する勇気があれば対応は早い。

ただ、一般的な会社の場合はどうでしょうか?

多くの場合、障害者雇用で採用された人たちは、営業職などハンデがあると厳しそうな部署には配属されないでしょう。

そして大部分が事務職にされると聞きます。

すると、そこでどういった問題が起きるのか。

視えない人は付ける職業がそもそも限られてしまいますが、聴覚障害は傍目からその障害の程度が全く分からないという点が、かなりの困ったちゃん。

なのでぱっと見でこの程度の作業位できるだろうと書類仕事を任されたりします。

ところが聴覚障害者によっては、会話はできても文章が上手に書けないという人はざらです。

  • 敬語を上手く使えない
  • 「てにをは」を上手に使えない
  • 文章がそもそもおかしい
  • 日本語独特の機微を理解していないことがある
  • 擬音などは致命的に苦手

全員が全員ではないですよ。

ですが生まれつきの聴覚障害者にはこうした傾向があることも確かなのです。

例えばこんな記事が参考になります。

特集/聴覚障害者のコミュニケーション ろう者コミュニケーションの諸問題

口話教育は受けてきていても、文章能力となるとまた別な問題があるところが、聴覚障害の厄介極まるところです。

このような状態で事務職を任されても、指示を理解できたとして、アウトプットが上司の意図するように出来るかどうかは疑問です。

これならいっそ単純労働の方がまだマシかもしれません。

ここで勘違いしないでいただきたいのは、聴覚障害の人たちは能力がないのではなく

発揮できる場が限られている

事が多いということです。

理解さえできれば、複雑な機械の分解組み立ても出来るようになりますし、私のように医療機器の各機器ごとに特徴を把握して、ドクターや看護師に適切な使い方を指導することも出来るわけです。

聴こえないだけ、あるいは「文章」という形でアウトプットすることが苦手なだけです。ちなみに私の場合は何度か述べてきたように後発的な聴力悪化なので文章を書くことそのものに特に問題はありません。文章が上手かどうかは置いといて。

となると、一概に障害者雇用だからと言って業務を制限することは返ってマイナスになりかねません。

会社の社風や考え方にもよりますが、あえて配属先を制限せずに割り振ってみるのもアリなのではないかと感じます。

私なんかは、聴こえない営業職がいたっていいんじゃないかと思ったりもするんですが暴論でしょうか?

例えば聴覚障害の美容師さんやバーテンダーさんなんかもいる訳ですから、本人の適性ややる気次第では人とコミュニケーションする部署の方が向いている可能性だってあるのです。

聴覚障害の美容師さんは、いろんなコメントを紙に書いたペーパーを持ち、お客さんに見せてやり取りしているなどと聞いたことがあります。話すときは鏡越しに表情が見えるので、口をしっかり動かしてくれれば理解できるとか。

逆にそういう一手間から返ってコミュニケーションが進むことも考えられます。

勿論合わない客は別の担当者を選べばいいだけの話。

もしかしたら営業だって、聞こえないけど一生懸命やってる人だったら評価してくれるかもしれません。

大事なのは障害者雇用枠だからこの配属先と決めつけることではなく、色々配属した後で、様子を見ながら個人個人の配属先を随時人に合わせて変更していく企業側の柔軟さなのではないかと思うのです。

そうした自由度すらない会社なら、どうせ長続きしません。

いっそ転職してしまいましょう(笑)

障害者雇用枠を設定している会社なら比較的採用自体はされやすいはずです。

あとは、就職した会社が自分に合うか合わないかで選んでもいいのではないでしょうか。

……売り手市場の職業じゃないと難しいのかな……(´・ω・`)

聴覚障害の方へ

時期的にはタイムリーではありませんが、いつ見られても良いように書いておきます。無事就職された皆様、おめでとうございます。

これから多数の困難な出来事が待ち受けているかもしれません。

希望した配属先にならなかったかもしれません。

ですが、とりあえずは与えられた環境であらゆることにチャレンジしてみてほしいと思います。

それでうまくいかなかったからと言って、すべてを自分のせいだとは思わないでほしいと思います。

勿論反省すべき点は反省し、次に生かせるのがベストですが。

自分に合う部署、合う業務内容があると思ったのなら、それを希望してみてほしいと思います。

何の解決にもなってない記事ですが、労働者の待遇改善が叫ばれる中で少し思ったことを書いてみました。

何かの参考になれば幸いです。

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